このブログ記事では、未経験からフリーランスwebデザイナーを目指す子育てママ向けに、あらかじめ知っておいた方がいいリアルなマイナス面を現役主婦デザイナーがぶっちゃけます。
コロナ以降、ママ友から「ウェブデザインの勉強をして在宅で仕事をはじめたい!」という相談を受けることが本当に増えました。
確かに子育てや家事で忙しい主婦にとって、働く場所と時間が自由に選べるフリーランスは理想のワークスタイルですよね。
誰でも簡単にはじめられるデザインアプリや、SNSの画面作りなどを通して「もしかして自分に向いてるかも?!」とデザインに目覚めた方も多いのではないでしょうか。
「未経験からフリーランスのWebデザイナーになって在宅で働くことは可能です。」
きっと色んなところでこんな言葉を目にしていると思います。
とはいえ、
「子育てしながら在宅で仕事するのって、実際のところどんな感じ?」
「フリーランスって本当に良いことばかりなの?」
という疑問や不安で一歩が踏み出せないという方も少なくないはず。
ご想像のとおり、もちろん簡単にというわけには行きませんし、良いことばかりではないんです。
でも、子育ても仕事も、どちらもあきらめなくていいライフスタイルが手に入ることには間違いありません^^
このブログ記事では、そんな夢を実現したいママに向けて、
- Webデザイナーを目指す上であらがじめ知っておいた方が良いこと
- フリーランスの在宅ワークママのリアルな生活
について、実体験をもとにお話ししていきます。
こんにちは!デザイナー歴14年、フリーランス6年目のマムです。現在、小学生を子育てしながら在宅でグラフィックデザインとwebデザインのお仕事をしてます。
ママがフリーランスのWebデザイナーを目指す前にあらかじめ知っておいた方が良い5つのこと
1. Webデザイナーを目指すタイミングに関係あるのはママの年齢ではなく子供の年齢
「30歳からでもできるの?」とか「40代では遅い??」など、年齢のことをよく聞かれます。
ですが、フリーランスとして在宅で仕事をしていきたいと考えているなら、年齢のことは気にしなくて大丈夫です。
例えばデザインコンペがあったとして、年が若くないからという理由で落とされることは通常ありません。
それよりも関係するのは子供の年齢です。
というのも、まずはスキル習得のためにある程度まとまった勉強時間を確保する必要があるからです。
子供が保育園か幼稚園か、小学校何年生かによってママの自由度は大きく変わってきます。
子供の性格や進路にもよるので一概には言えませんが、特に就学前後のタイミングは予想以上にてんやわんやすると考えておいた方が無難です。
保育園や幼稚園のような手厚い預け先が一気に減り、環境もガラリと変わります。
幼稚園に行くのは大好きだったのに、小学校に入ったら急に行き渋りはじめた、なんてことは普通によくある話。
「新しい環境に変わる時期は、想定通りに事が進まないかもしれない」という心積もりをしておくことが大切です。
例えば、子供の就学時期から逆算して、早めにスキル習得の準備を始めるとか、
就学前後にさしかかってしまう場合は、スキル習得期間を長めに考えておくなど、無理のない計画を立てることが大切です。
2. 未経験からのフリーランスなら独学はむずかしい
最初からフリーランスを目指すなら、正直独学はむずかしいです。
短期間だけでも、まずは派遣などで働いてみよう!と考えているなら、
働きながら周りを見て学ぶことができるので話は別です。
そうでなければWebデザインスクールなど、何らかのかたちで「プロから学ぶ」のがおすすめです。
理由は2つあります。
まず第1に、「何から」「どういう順番で」「どこまで」学習したらいいのかということが独学だと判断しづらいからです。
Webデザイナーになるために最低限必要なスキルと知識というものはある程度決まっていますが、
例えばその中のフォトショップのスキル一つ取ってみても範囲は膨大なんです。
もちろん全てを学ぶ必要はないのですが、独学ではどこを重点的に学べば生きたスキルとして活用できるのかなんてわかりませんよね。
忙しい合間をぬって勉強したのに、世の中のニーズから的がハズレていた!なんてことになったら目も当てられません。
そしてもう1つの理由は、デザインスキルだけでは稼ぐことはできないからです。
フリーランスWebデザイナーとして収入を得るためには、スケジューリングやプレゼンテーション、仕事の獲得方法など、
デザイン以外にも学ぶべきことがたくさんあります。
これらについてはどうしても、デザイン業界での経験者、つまりプロから教わる必要があるのです。
3. デザインスキルを習得したらからと言ってデザインセンスが付くわけではない
ちょっとむずかしい表現になりますが、デザインスキルとは、
自分の想い描いたイメージを、イメージ通りにプットアウトする「手段」にすぎません。
工作に例えるならハサミやのりの「使い方」と同じです。
ハサミやのりが上手く使えたからと言って、良い作品が作れるわけではないですよね。
それと同じことなんです。
デザインセンスを磨くにはスキルとは別に、常にブラッシュアップして行く姿勢が大切です。
これは分野を問わず、「デザイナー」と名のつく職業の人なら誰でもがやっていることなのです。
と言うと、ちょっと小むずかしく聞こえるかもしれませんが、やることは簡単^^
「デザイン作品をたくさんみる」ことです。
これはWebデザインの世界だけに限らず、
建築だったり展覧会ポスターのようなグラフィックだったり広告だったり、
いろんなデザインを幅広くみるようにすることが、デザインのトレンドをキャッチするコツです。
デザイン作品をたくさんみることで「デザインの眼」が養われ、「良し悪し」が分かってきます。
(目が慣れてくるってことですね)
また「こんな表現もアリなんだ」というアイデアの引き出しも増えてきます。
まだWebデザインの勉強を始めていない方でも、今すぐできることなのでぜひ実践してみてください。
少しでも多くのものをみておくことで、今後取り組むかもしれないデザインワークに必ず活かされてくるはずです。
4. Webデザイナーに一番必要なのは情報を整理する力
実はWebデザイナーに一番求められていることは情報を整理する力です。
なんとデザインセンスではありません。
もちろんこれは、デザインの基本的なスキルを持っていることが大前提にあります。
なので、まずはデザインスキルを身につけて欲しいのですが、
同時に「情報の整理」を意識することで成長速度は劇的に変わります。
極端な話、スキルもセンスも未熟だけど、情報整理の力が長けているために仕事が増えていくというケースだってあるのです。
これを意識しているとしていないとでは、Webデザイナーとしてやっていけるかいけないかくらいの差があることを覚えておいてくださいね。
では情報整理とはどういうことなのか簡単にご説明します。
例えばお仕事の依頼が来た時に、
- どんな目的や課題があって作るものなのか
- 誰に向けて発信するのか
- 見た人にどんな印象を与えたいのか
- 見た人にどんな行動をとってもらいたいのか
これらの情報を整理してデザインに落とし込んでいきます。
「情報をデザインに落とし込む」と言っても、まだイメージが湧かないかもしれませんが、
例えば「どうしてこの色なのか」「なぜこの書体なのか」と聞かれた時に、すべて言葉で説明できなければなりません。
この「理由」を説明するために「整理された情報」が必要なのです。
つまり、、色も書体も、使う写真もレイアウトも、全てのデザインに「理由」が必要ということなんです。
もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、
「情報整理」とは「どうやったら売れるのか?」というマーケティングにつながる話なのです。
なんとなく見た目が「キレイだから」「かっこいいから」ということでは説得力に欠け、
「あ、、、このデザイナーさんにはもう仕事頼めないな…」ということになってしまうのです。
「オシャレさん」である必要はない
「センスに自信がない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
Webデザイナーだからと言って「オシャレさん」である必要は全然なくて、
むしろ情報を整理する力に長けている方が、息の長いWebデザイナーになり得ます。
過去の職場で、
- 商品やデータファイルの整理が得意だった
- 会議などで散らかった話をまとめるのが上手だった
- 大人数をまとめて段取るのが得意だった
などという方が、Webデザインの仕事をした時に活きてきます。
5. デザインとは実はとても地道な作業
ここまで読み進めていただけたなら、だいたい察しはついているのではないでしょうか。
はい、デザインとは華々しくて楽しい作業ばかりではないということです。
「情報を整理」するマクロの作業から始まって、
「見みやすさ・扱いやすさ」を考えながらデザインに落とし込み、
「見た人に行動を起こしてもらう」ための細かな調整作業を積み重ねて、、ようやく仕上がります。
ようやく仕上がった!と思ったらまた調整が入り、またまた調整が入り、またまたまた…。
ご想像以上に地道な作業であると思っておけば間違いありません。。
そんなことわかってる!
と思ったあなたは、Webデザイナーを目指す心構えができてきた証拠です^^
良いことばかりじゃない!?フリーランスママのリアルな日常をぶっちゃけます
通勤時間がない分、実は一日のスケジュールが過密になりがち
在宅ワークは通勤がない分ゆっくりできる、、というのは一理ありますがほとんどが幻想です(汗)
これまで専業主婦だったとしたら、いままでの生活に「仕事」が追加されるわけですから、当然いままでより過密になりますよね。
一方通勤していたママの場合、通勤時間の分が空き時間になるのは事実。
でも今度は、今までできなかった家事が、そのアキ時間できるようになってしまうのです!
ここが落とし穴なんですー(私もズンドコまで落ちました)
「仕事を始める前に洗濯掃除を終わらせよう!」なんて思ったものなら、アキ時間なんてあっという間に過ぎ去ってしまいます。
マムは以前通勤していたので、ただただボーーーっとできる時間が減ったな〜と感じます。
そして「夜まで一気に集中して仕事をしたいから、晩ご飯の支度をしておこう!」なんて考えようものなら、
空いた時間に家事を先回りしてするようになるので、結局は過密になりがちなのです。
オンとオフの切り替えがしづらい
どんなに仕事場を部屋で区切ったとしても、子供達は容赦なくママを呼びつけます(汗)
トイレに行こうと部屋を出れば、見ないようにしていた畳んでいない洗濯物の山が目に飛び込んできます。
お掃除ロボットは、モノが床に散乱している部屋では使い物になりません。
どんなに作業が波に乗っていたとしても、宅配便などが来れば出なければいけませんし、
中断して子供を歯医者や皮膚科に連れて行かなければならない、なんてこともしょっちゅうあります。
このように、子供や家事のことが気になったまま仕事をしなければならない時もありますし、またその逆もあるのが現実です。
オン・オフ問題は在宅ワークママの永遠のテーマなのです。
まさかの事態でも代わりがいない
子供や自分の体調不良など、まさかの事態の時にフリーランスは弱いんです。
もちろん、事情を話せば納品日を遅らせていただけることもありますが、お客様に対して申し訳ない気持ちになって、自分でもびっくりするくらいヘコんでしまうことも多々あります。
代わりにお願いできる人がいなからこそ、不測の事態に備えて前倒しで作業を進めたり、
なんらかの形でデザインコミュニティに入って、相談できる同業のお友達を作っておくなどの工夫が必要です。
カフェでゆったりとできる仕事は意外と少ない
「ノートPCを持ってカフェでゆったりお仕事」←これを想い描いている方は多いのではないでしょうか。
カフェでゆったりコーヒーを飲みながらできる作業もなくはないですが、、少ないと考えておいた方が無難です^^;
そもそも仕事の大小に関わらず、お客様から預かった情報の全ては守秘義務がありますから、公共の場に持ち出してはダメというのが基本です。
なので、カフェでできることとすれば「アイデア出しのためのリサーチ」といったところでしょうか。
アイデア出しの方法は人によって様々なやり方がありますが、本質は先ほどの「情報整理」に深く関わり、最終的なデザインの良し悪しを左右するとても重要な作業となります。
とは言え、リサーチだけに時間をかけていては本題のデザイン作業に支障があるので、手際よく行うことが求められます。
したがって、カフェでできる程度の作業はそんなに頻繁にあるわけではない、ということになります。
マムは子供の習い事の送迎の合間に、カフェでリサーチ作業をすることがあるよ。
「簡単じゃない」し「良いことばかりじゃない」と知った上でのチャレンジは最強!
働き方に対する意識が大きく変化した今こそ、Webデザイナーにチャレンジする、正にチャンスの時です。
「リスキリング」なんて言葉も定着してきました。
未経験であろうと何歳であろうと、これから稼げる仕事のスキルを身につけることは無茶ではありません。
日に日に大きくなっていく子どもを目の前に、気ばかりあせってしまうママたちの気持ちがよくわかるからこそ、
あえてマイナス面を包み隠さずあげてみました^^
夢を壊してしまうようなことをたくさんお伝えしましたが、デメリットを知った上でのチャレンジこそが成功へのカギです。
つい昨年にくらべても、デザインスクールでママ向けの講座が本当に増えました。
「Webデザイナーはオワコン」なんて言葉も耳にしますが、実は全然そんなことありません。
Webデザインは今後ますます、自宅で稼ぎたいと考える主婦やママに最適なお仕事になっていくんです。
証拠が知りたい方はこちらの記事も読んでみてくださいね。
Webデザイナーやめとけはウソ!未経験の主婦やママにおすすめする数字が示す理由
一人でも多くのママが、子育ても仕事もあきらめなくていいライフスタイルを手に入れられますように!^^